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胃ポリープ

胃ポリープとは

胃ポリープとは、胃粘膜の表面から発生する腫瘤のことを指します。大きく、胃底腺ポリープと、過形成性ポリープに分けられます。
胃底腺ポリープは、分泌腺の細胞が異常に増殖して発生します。基本的にがん化の可能性がありません。
過形成性ポリープについては、がん化のリスクがあり、注意が必要です。特に2cm以上のものは、がん化のリスクが高くなると言われています。

胃ポリープの原因は
ストレス?

胃ポリープの原因には、加齢、ピロリ菌感染などが挙げられます。また、遺伝性も指摘されています。
ストレスや暴飲暴食によって胃粘膜が荒れ、その粘膜が修復される時にポリープが発生するケースもあります。

ピロリ菌について
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胃ポリープの症状

胃ポリープの症状胃ポリープには、基本的に自覚症状がありません。そのため、胃カメラ(内視鏡)検査やバリウム検査などを受けて偶然発見されるケースがほとんどです。
つまり、胃カメラ(内視鏡)検査・バリウム検査などを長く受けないでいると、胃ポリープを長期間放置してしまうこともあるということです。また同時に、胃ポリープががん化し、その発見・治療が遅れるということにもつながりかねません。
胃ポリープ、そして胃がんを早期に発見するためには、定期的な胃カメラ(内視鏡)検査がとても重要になります。何らかの症状がある方はもちろんですが、ピロリ菌感染の可能性がある人、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・慢性胃炎の既往がある人、胃がんの家族歴がある人、生活習慣の乱れている人、40歳以上の方は、胃がんのリスクを考慮し、定期的に胃カメラ(内視鏡)検査を受けることをおすすめします。

大きくなると
貧血の原因となる

胃ポリープが大きくなると、胃ポリープから出血を起こすことがあります。これにより徐々に血液が失われ、貧血症状として自覚されることがあります。胃ポリープからの出血、および貧血により、以下のような症状も起こります。

  • 動悸、息切れ
  • めまい
  • 吐血
  • 下血、タール便

なお、胃底腺ポリープと過形成性ポリープを比較すると、胃がんへと進行することのある過形成性ポリープの方が、出血しやすいと言えます。またがん化することで、より出血しやすくなります。

胃ポリープが
できやすい人は?

胃ポリープができやすい人は?胃底腺ポリープについては、ピロリ菌に感染してないきれいな胃の方に発生しやすい傾向があります。
逆に過形成性ポリープは、ピロリ菌に感染している人、胃炎のある人に発生しやすいポリープとなります。

胃ポリープの検査・診断

バリウム検査でも胃ポリープの発見・診断は可能ですが、ポリープの大きさ・発生部位によっては影になり見落としてしまうことがあります。
もっとも確実な診断のためには、胃カメラ(内視鏡)検査が必要となります。粘膜を内視鏡で直接観察し、胃ポリープ、また炎症や潰瘍、がんについても早期の発見が可能です。ピロリ菌検査を行ったり、組織を採取して病理検査にかけることができる点からも、胃カメラ(内視鏡)検査が有効となります。

胃カメラについて
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胃ポリープの治療

胃底腺ポリープ

がん化を含め、特に健康への影響はないため、経過観察に留めます。
内視鏡の専門医であれば胃カメラで観察するだけで過形成性ポリープとの鑑別が可能であるため、組織を採取し病理検査を行う必要も基本的にありません。

過形成性ポリープ

年に1度、胃カメラ(内視鏡)検査を行いながら、ポリープが大きくなり出血を起こしている場合、がんの合併が疑われる場合には、内視鏡によって切除します。
ピロリ菌感染が認められることも多く、その場合はピロリ菌の除菌治療を行います。

胃ポリープを放っておくと
どうなるの?

検診などで指摘されるポリープの大部分が、胃底腺ポリープです。がん化の心配はほとんどないため、切除などせず経過観察に留めます。
一方で過形成性ポリープの場合、がん化の可能性があります。大きくなり出血しているケース、がん化の疑いがあるケースでは、切除の必要があります。